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たらこと出産

個人的な出産の記録です。
生々しい表現もありますので、苦手な方は読まないで下さい。



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出産は一言で言うと宇宙でした。

痛い。苦しい。大変。

そんな言葉がイメージとして先に出てくることが、本当にもったいないと思いました。

確かにそうかもしれない。

だけどそういう言葉より、もっと先に出てくる言葉があってもいいのにと思いました。

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2013年2月3日(日)

0時過ぎたところから陣痛が始まりました。5分から10分くらいの間隔。

3時、ナースコールにより子宮口を見てもらうと4cm。
陣痛室で待つよりも、部屋に一旦戻る事を希望して、長期戦に備えて(反屈位と診断されていたので)ワッフルと紅茶を飲む。

4時頃、陣痛3分~5分間隔。
痛みが変わり耐え切れずナースコール。
陣痛室のベッドへ移動。
そこで旦那を呼び出しました。

そこからの痛みは劇的に痛かったです。
突然襲われる、くじらが肛門から出ようとするような感覚!!!!!!

私『うぬぉあ゛~~~~~~』

叫びはしないものの勝手に声が漏れる・・・。
ものすごーーーーーーい便意。
多分便意ではないんだと思いますが、私にしたら便意でしかなかったです。

分娩室のベッドに移動。
子宮口は全開。

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考えていたことは、とにかく2日間、これを耐え抜くという決意。
反屈位と言われていたこともあって、自分の中で2日あれば産まれるだろうと思い、
勝手に2日間という設定をして頑張る事を決めていました。
短くなる分にはいいけれど、思っていたより長いことほど辛いことはないので。

助産師さんに、陣痛ないときは寝ていいから!!と言われました。

え??寝ていいんだ!!!!長期戦にきっとなるし、よし寝よう!!!と意気込む。

多分陣痛は1分~2分間隔だったと思うんですが、

私『うぬぉあ゛~~~~~~』

の後、陣痛が引いてくると、即寝。
そしてまた痛みで目が覚め、

私『うぬぉあ゛~~~~~~~』

そして即寝。
なんという図太さ。

それを永遠繰り返していると、

助産師『もう頭見えてるからね!!!もう出るよ!!!頑張って!!』

多分そこから2時間・・・・

たらこが出ようと頑張っているのがものすごい伝わりました。

【うーーーーーん!!! うーーーーん!!! かぁちゃん、苦しいよ。 早く出たいよ。 うーーーーーん!!!! 苦しいよ】

一向に分娩が進まない。

私は酸素マスクを被せられる。

次第にたらこが

【う~ん。 う~ん。 かぁちゃん。 何かこれ以上出れないの。 疲れてきちゃった。 かぁちゃん。 僕出れないのかな? 苦しいよ。 】

になってきたのがわかった。

応援にきていた看護師さんに質問した。

私『赤ちゃん、大丈夫ですか??? 弱ってる気がするんですけど、大丈夫ですか?? 生きてますか??? 』

看護師『大丈夫!! ちゃんと心拍ありますから!!! 気にしないで!!』

だけどその時くらいから、私はお腹を切ってもらった方がいいんじゃないか??と思い始めていました。
もし帝王切開に移行することを進められたら、迷わずに従おうと。

そうこうしていると先生が入ってきて、『もう吸引や。』と言われました。

助産師『旦那さん、ごめんやけど出ていって!!!生まれるときにすぐに呼ぶからドアの前で待機してっ』

そこから一気に物々しい雰囲気に。

私もその空気にのまれ、少し緊張してくる。

先生『次の陣痛で一気に出すよ!!!頑張っていきんでな!!!』

吸引器具を挿入し、陣痛と一緒に渾身の力でいきむ。

私『ぬぅ~~~~~~~~ッ!!!!!』

助産師『だめ!声は出さないで!!!』

そう言われても、どうしても声が漏れる。
でもはじめの、たらこの出たい!!!!は、確実に出して!!!!に変わっている事を感じていた。

早く出してあげたい。
苦しがってる。

お願い、私の赤ちゃんはやく出してあげて!!!!!! お願い!!!!!

あの時の私は麻酔なしでお腹を切るといわれていても承知していたと思う。
本当に自分の身体が竹のように裂けたらどんなにいいかと思った。
早くたらこを出してあげたい。それしかありませんでした。

先生『せーーーーの!!!!! いきんでーーーーーー!!!!』

私『んーーーーーーーっ!!!!!!!!!!』

すぽん!!!!!

産まれたんじゃない。
吸引器が外れる・・・・。

もう一回。

先生『せーーーーの!!!!! いきんでーーーーーー!!!!』

私『んーーーーーーーっ!!!!!!!!!!』

すぽん!!!!!

また外れる・・・・・。

先生『おいっ!!!!!おるやつ全員こっちこーーーーーい!!!!!!』

バタバタバターっと看護師さんが3人ほど走ってきた。

先生『一人上乗れっ!!!!押せっ!!』

一人は私に馬乗りになってお腹を下に押した。
あれだけ衝撃がないように、10ヶ月大事に大事に守ってきた大きなお腹。
それも大人が全体重をかけて力いっぱいに。

でも不安はなく、
本当にもうお腹なんかどうなってもいいから思い切り押してくれ!!!!と思いました。

一人は私の手を押さえ、もう一人は私の足を抑えてくれた。
助産師さんは子宮口でたらこをひっぱりだそうとしていた。

私『赤ちゃん、生きてますか?!!! 赤ちゃん、大丈夫なんですか?!! お願いします!!!!!』

何回言ったかもうわかりません。
その度に看護師さんが

看護師『大丈夫ですよ!!!! 赤ちゃん頑張ってるよ!!!! 大丈夫やよ!!!!! 絶対大丈夫やから!!!! 頑張ろ!!!! 頑張ろうね!!!!』

何回もそう言ってくれました。
ベッドの手すりを握りしめた私の手を握り、さすり、優しく、でも力強く何回も何回も言ってくれました。

あれだけ他人の言葉で安心したり、心強く思ったことは、後にも先にもないかもしれません。

一緒に頑張ってくれている感じが本当にすごく伝わって、
あんな状況だったのにものすごく感謝の気持ちでいっぱいで、心が落ち着いたのを覚えています。

4回目の挑戦。

先生『せーーーーの!!!!! いきんでーーーーーー!!!!』

先生は吸引器をひっぱり。
看護師さんが私の手足を抑え、お腹を押し、
助産師さんがどうにかたらこを掴もうと手を伸ばしていました。

先生『もう少し!!!!  もう少し!!!  もう少し!!!!  もう少し!!!! もう少し!!!!』

私『っ!!!!!!!!!!』

私の肺の中に酸素が0になったんじゃないかと思うくらい。
長い時間いきんだと思います。

息を吸いたい。

だけどもう少し!!!!もう少しで出してあげられる!!!!!!

その時、本当に不思議な体験をしました。

真っ暗な。
暗いというか、深い。
とてつもなく深くて広い、そして永遠に続く長い空間。
私の知っているものでたとえると、宇宙。
そこを猛スピードで飛んでいました。

そこには銀のような白のほうな星のようなものがビュンビュン流れていて。
自分が猛スピードで飛んでいるからそれが流れているように見えたのか。
その白いものも同じように流れていたのかはわかりませんが。

とにかくものすごい数がビュンビュンと。

ディズニーランドのスペースマウンテンのような。
宇宙をジェットコースターでビュンビュン飛び回るような感覚。

でもどこか不思議の国のアリスが穴に落ちてどこまでもどこまでも深く落ちるようなかの感じにも似ているような。

助産師さん『旦那さん入ってーーーーーーーーッ!!!!!!』

ズルッ!!!!!!!!!!

旦那がドアを空けて分娩室に入った瞬間、
脇の下を助産師さんに掴んでもらったたらこが、ライオンキングのシンバのように引きずり出され、抱え上げられました。

たらこは何かで羊水を吸引してもらって、すぐに大きな声で泣いてくれました。

ああ、生きてる。良かった。

本当に生まれたてのたらこは顔は顔もパンパンにむくみ、
頭といえばピーナツのように伸びて、
長いこと途中で止まっていたので頭には輪が出来ていました。

生まれたてのたらことの対面は感動というより達成感でいっぱいで。
お前だったのかーどうも、はじめまして(笑)っていう感じで。

旦那も私も涙は一粒も出てきませんでした。

そして旦那に、

『あたし、もう2人目欲しい。また産みたい。』

そう言っている自分がいました。
正確には、あの宇宙にもう一度行ってみたい。だったように思います。

旦那はこんなお産で一体何で????という感じでしたが。

宇宙の正体は未だに結論が出ませんが、
生死の境をさまよった人がお花畑や三途の川を見るという話をよく聞きますよね。
そのお花畑や三途の川のような、生きている人間は少し縁の遠いような場所のような気がしています。

物凄く素敵な場所というわけではない。
何もない。無数の光だけ。
暗くて。深くて。長くて。ちょぴり怖くて。
でも何故か見てみたい。覗いてみたい。行ってみたい。
気になる。
忘れられない。

もう一度出産するとき。
もしくは私が死ぬとき。
もう一度人間として生まれ変わるとき。
もう一度生まれ変わり産道を通るとき。

このどれかでもう一度あの場所に行ける気がします。

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赤ちゃんは自分で出れるのか、出られないのかわかるといいますよね。
たらこはきっと出れるか出れないか微妙な所でずっと迷ってたんだと思います。

頻繁にあった前駆陣痛はきっとそのせいだった。
何回も、今かな?今かな?って挑戦しようとしていたんだ。

だけどやっぱり怖くて。
自信もなくて止めて。

でもやっぱり2月3日に勇気を出してくれた。

頑張ったなぁ。
怖かっただろうなぁ。

寝ていて、急にギャン泣きをすると産道を通るときの事を思い出して、怖くて泣いているんだろうな。と思います。
そしたら愛おしくて、愛おしくて、抱きしめたくなる。

本当に怖くて、辛くて、苦しくて、大変な体験だったと思う。

私の身体もよく頑張ってくれた。
私の身体、ありがとう。

だけど、たらこの頑張りに比べたら足元にもおよばない。

まぁ宇宙に関してはただの酸欠でしょって思われると思うけど。
私は宇宙だと思ってる。

だって未だにこんなに鮮明に思い出せるんだもん。
その違いは、やっぱり言葉にすると少し安っぽくなってしまって残念だけど。

たらこがもう少し大きくなったら、生まれるときの話を聞いてみたいな。
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by maka-ris | 2013-02-03 08:50 | ★maka's たらこ
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